FAQ

海外子会社の業務を日本で代行

◆ 海外子会社(国外関連者)の会計事務や庶務事務を日本の親会社でまとめて代行していますが、特に海外子会社からその代行に係る対価は貰ってませんが大丈夫でしょうか。
☞海外子会社(国外関連者)への所得移転が想定されます。

◆ 海外子会社(国外関連者)の設立準備のために、日本の親会社から多数の従業員を現地に派遣していますが、親子会社間の取引であることから特に対価を収受していません。問題ありませんか。
☞海外子会社(国外関連者)への所得移転が想定されます。

海外子会社が高収益

◆ 日本親会社と行った取引(国外関連取引)を通じて、海外子会社(国外関連者)の方が同業他社に比べ多額の収益を上げていますが問題ありませんか。
☞日本の親会社から海外子会社(国外関連者)への所得移転が想定されます。

海外製造子会社(国外関連者)が赤字

◆ 海外製造子会社(国外関連者)で量産を開始するまで親会社としてサポートしましたが、海外子会社が赤字のためロイヤルティは貰っていません。
☞海外子会社(国外関連者)へ所得が移転している場合があります。

◆ 赤字の海外子会社(国外関連者)に対し、外国の税務当局から移転価格の観点から赤字は認められず(利益が出ているとして課税する)と言われていますが受け入れるべきでしょうか。
☞簡単に認めるのではなくて、まずは外国の税務当局に対して、移転価格文書化(ドキュメンテーション)資料に基づく的確な説明をすることが必要です。

移転価格文書化(ドキュメンテーション)

◆ 移転価格文書化(ドキュメンテーション)という言葉は最近よく聞きますが、具体的に何をすればいいのか分かりません。
☞移転価格税制について十分な分析と対策をしておかないと、税務当局による移転価格調査で困難な状態に陥るかもしれません。

◆ 海外子会社(国外関連者)の所在する国の税制で要求されている移転価格文書化(ドキュメンテーション)を実施していません。
☞その国でみなし課税を受けるリスクがあります。

◆ 海外子会社(国外関連者)で実施した移転価格文書化(ドキュメンテーション)の内容を日本親会社が全く把握していません。
☞移転価格文書化を通じ、国外関連取引価格に問題があるか否かについて、親会社・子会社が一体になって検証しないと、日本か海外でのいずれか、または双方で移転価格課税を受けるリスクがあります。

◆ 移転価格文書化をした結果、海外子会社(国外関連者)の過年度の営業利益率が文書化に基づく適正利益率を上回っており、日本から海外子会社(国外関連者)の所在国への所得移転があるということになりました。日本親会社はこの結果に基づいて修正申告をしたほうがいいのでしょうか。
☞文書化の結果が必ずしも税務当局の調査の結果と一致するとは限らないこと、修正申告をすると国際的二重課税が解消できない可能性が高まることから、修正申告をする前に税理士に相談することが推奨されます。


海外子会社への技術者派遣

◆ 海外子会社(国外関連者)の製造ラインにトラブルが生じたので、親会社から技術者数名を派遣して問題の解決に当たらせていますが、急いで対処したのでこの派遣について契約書を作成せず、したがって対価も設定していません。
海外子会社(国外関連者)から対価を徴収しようと思いますが、対価の支払いという行為を根拠に海外子会社(国外関連者)の所在地国の税務当局から親会社のPE(恒久的施設)を認定されるおそれがあり迷っています。
☞しっかりとした契約書を作成し、技術者による海外子会社(国外関連者)に対する役務の内容を明確にし、対価の支払いが実際に行われた役務の対価であることを証明する必要があります。ケースバイケースですが、PEの認定を受けても仕方ないこともあります。



海外子会社に無利息融資

◆ 海外子会社(国外関連者)の資金繰りが悪化しているため、親会社から当面無利息で融資を行っていますが大丈夫でしょうか。
☞海外子会社への所得移転が想定されます。


タイと相互協議

◆ タイの子会社(国外関連者)がタイの税務当局から移転価格課税を受けましたが、相互協議はどのようにすれば申立てすることができるのでしょうか。
☞弊法人のサポートにより相互協議の申し立ては可能ですが、まずは相互協議申立のメリットのみならずデメリットについても十分に検討してから相互協議申立をするかどうか決定する必要があります。


事前確認(APA)はどのような場合にするのか

◆ 移転価格調査・移転価格課税を回避するための有効な手段として事前確認制度(APA)があると聞きましたが、具体的にはどのような制度でしょうか。
☞国外関連取引に係る独立企業間価格について、予め税務当局から確認を受け、その確認を受けた価格で国外関連取引を行っている限り、所得移転を指摘されないという制度です。したがって、確認を受けた事業年度については移転価格調査、移転価格課税は実施されません。


中国での移転価格文書化(ドキュメンテーション)は

◆ 日本の移転価格文書化制度と類似する文書化制度となっていますが、十分移転価格文書化を実施しなかった場合に被るデメリットは日本におけるデメリットよりも大きく、日本において不利な認定を受ける可能性が高いので、きちんと対応する必要があります。

特許権や研究開発機能を海外に移転したい

◆ グローバルな観点からグループ運営の見直しを行った結果、組織再編により元々日本の親会社にあった研究開発機能を海外子会社(国外関連者)に移転しました。この研究開発機能の移転について特に契約を締結しておらず、対価の授受もしていません。
☞無形資産の移転が想定されますので、対価の授受が必要ないのかどうか精査し、それが必要な場合には親会社及び海外子会社双方において申告内容を訂正することが求められます。

相互協議(MAP)とは

◆ 事前確認(APA)をしようと国税局に事前相談をしましたが、事前確認(APA)を受けるまでに必要と考えられる費用と課税された場合の加算税額等を比較して、事前確認申出をするかどうか判断してはどうか、と言われました。
☞事前確認(APA)をしようとする理由が何なのか、租税や関連費用の負担額だけを考慮したものなのか、コンプライアンスなど費用以外の問題なのかを考えて最終判断する必要があります。

◆ 国外関連取引について、バイラテラルの事前確認(APA)を行おうと考えています。
☞事前確認(APA)は親会社、海外子会社(国外関連者)双方に相当な事務負担と費用負担が発生するので、国外関連取引金額が少なく、移転価格課税リスクも少ないと想定される場合は、事前確認申出を行うかどうかについて十分な検討が必要です。

◆ 日本と租税条約を締結していない国に子会社(国外関連者)があり、その子会社との国外関連取引について、日本で移転価格課税を受けました。この移転価格課税により発生した国際的二重課税を解消するにはどうしたらよいでしょうか。
☞日本と子会社の所在国との間に租税条約がないことから、国際的二重課税排除のために相互協議を申立てることができません。したがって、日本国内で、異議申立、審査請求、訴訟によって解決を目指すことになります。しかし、これら方法では、100%国際的二重課税を解消することができるわけではありません。
移転価格調査の前に、移転価格文書化(ドキュメンテーション)をおこなって、移転価格課税リスクを低減しておくことが大切です。


海外子会社に対する寄附金とは

◆ 法人税調査において調査官から、 製造委託をしている海外子会社から、その製造委託に関して技術者を派遣して技術支援を行ったのに対価を徴していないのは不合理であり、その派遣にかかる費用の額は国外関連者に対する寄附金であるとの指摘を調査官から受けました。
☞一般的に製造委受託取引において独立企業間取引では、製造委託者が製造受託者に、設計どおりの品質、スピード、コストで製品が製造できるよう、製造委託者の負担で(無償で)技術者を派遣し、様々な指導をするのが通常であることに鑑みれば、調査官の指摘は妥当でない可能性があります。

赤字の海外子会社を支援

◆ 今まで海外製造子会社(国外関連者)から契約に基づき海外子会社の売上高に対して3%のロイヤルティを受け取っていましたが、今回も3%のロイヤルティを受けとるとその海外製造子会社が営業赤字になりそうなので、海外製造子会社が、移転価格文書化で求めた適正営業利益率になるよう、ロイヤルティを1%に引下げました。
☞法人税調査で、引き下げた2%相当の部分は、国外関連者(海外製造子会社)に対する寄附金であると指摘される恐れがあるので、移転価格文書(ローカルファイル)に基づきロイヤルティの引下げが適切である旨、調査官に説明することが大切です。
また、国外関連取引が独立企業間価格で行われていないことが判明した場合、独立企業間価格で行われるように、「ロイヤルティ料率を期中又は期末において変更できる」旨を明記した契約書を作成しておくことが必要です。

海外製造受託子会社が赤字

◆ 親会社はこれまで国内で製品の製造を行ってきましたが、製造コストダウンのため海外製造子会社(国外関連者)を設立して、同社に製品の製造委託をすることにしました。
☞移転価格文書化(ドキュメンテーション)を通じ、海外受託製造子会社(国外関連者)の利益率が文書化に基づく適正利益率になるよう、国外関連取引の価格を設定する必要があります。

移転価格調査とその他の調査

◆ 移転価格調査は国税局に専門部署がある聞きましたが。
☞移転価格調査の専門部署は、東京、大阪、名古屋の3国税局に「国際情報課」が設置されています。これら以外の国税局では、東京又は大阪国税局の応援を受けて移転価格調査を行うようです。

◆ 国税局ではなく、税務署が調査を行う法人(原則として資本金1億円未満の法人)に対しては移転価格調査は行われないと聞きました。
☞国税局所管法人(原則として資本金1億円以上)と比較すると、件数は非常に少ないですが移転価格調査は行われています。

◆ 法人税調査の事前通知を受けましたが、移転価格に関する調査も行われるのでしょうか。
☞移転価格も法人税の一部分なので、法人税調査には移転価格調査も含まれます。ただ、移転価格調査は移転価格以外の法人税調査と比較して、調査期間が長期に及ぶことが多いことから、納税者(法人)の同意があった場合、移転価格調査と移転価格以外の法人税調査が別々に実施されることもあります。


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